がんになってないけれど、「がんになった親が子どもにしてあげられること」を読んだ

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読書

こんにちは、ワーママpicaco(@wmpicaco_)です。

がんになった親が子どもにしてあげられること」という本を読みました。といっても、私自身、いまのところがんになったわけでも、これと言った持病があるわけでもありません。でも、子どもが生まれ、その存在が大切であればあるほど、自分に突然何かあった時のことが怖くなり、可能な限り備えておきたいという気持ちが強まり、本の内容に興味がわきました。

また最近、私と同じ年齢の子どもを持ち、がんの闘病をされていて、twitterでフォローさせていただいていた方が亡くなったのを知ったのも、こういったことを深く考えるきっかけになりました。

もし仮に、自分が命に関わるような病気になったとしたら… 体的な子どもへの事実の伝え方が書かれていたり、「何かを残さなければならない」と重い責任を感じる必要なんてない、と思わせて少し気を楽にさせてくれるような本だったと思います。


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1 子どもの持つ力について

「母親の私に何かあったら、子どもたちが路頭に迷ってしまう。自立するまで私が守り育てなくては!」特に、家事育児のほとんどを夫とも分担できていなくて、自分が行っている私はこんな思考を持っていた。

そんな私がはっとさせられたのは本の中の以下の文章。

 

親が子どもに与えられるもっとも大きい贈り物は、庇護ではない。壁にぶつかった時に、その困難を乗り越えるための力。そしてそれを支える自信を育むチャンス。それこそが、本当に大切な贈り物である。」

 

自分が子どもたちのケアをできなくなるほど重い病気になったとしても…こういう考え方ができれば、気持ちが楽になるに違いない。困難はきっと、子どもが強くなるチャンスになる。これこそ、「子どもを信じること」なのではないか、と感じた。

 

 

また、以下の文章もそのとおりだと思った。親と子どもは別の人間で別の人生がある。もし、親の身に何かあったとしても、それが子供の人生の全てでは全くない。

 

「がんになるという経験は、あなたにとっては人生のすべてが塗り変わるほど大きな出来事かもしれないが、こどもにとっては彼らの人生のすべてを埋め尽くすものではなく、長く続く人生のうちの一部分でしかない。彼らはいつまでもダメージを受け続ける弱い存在ではない。」

2 子どもへの伝え方

この本では、子供に対しての病気の内容や治療の話の具体的な伝え方についても、子供の年代別に指針が書かれている。

本を読む前から私は漠然と、「子どもに子どもだからといって事実を脚色して伝えること」は避けたい、という考えがあり、良いことも悪いこともできるだけ事実を伝えるように心がけてきた。そのため、この本の指導としても子どもにきちんと病気や治療のことを伝えたほうがいい、という書かれ方をしていたのには完全に同意だった。

 

病気の内容や治療について話す時に、大事なのは先に答えを用意しておくことではなく、知りたいことがあったらなんでも質問していいんだよ、と伝えておくこと、だとも書かれていた。

 

また、治療方法だけでなく、治療の流れや副作用などについても、具体的に伝えるのがよい。
死についても事前に知らされることで子どもは自分が尊重され、大事にされていると感じられる。
これは病気のことに限らず、何か家族の問題が起きた時、子どもに悩みが発生した時、他の場面でも応用できる考え方だと感じた。

 

また「大切なのは、子どもをケアの輪の中に迎え入れること。」だと言う。子どもに「自分も家族の一員であり、親を手伝うことができる」と感じさせることは重要。

3 子どもに何を残すか?

この本を読むにあたり、一番興味があったのがこの部分。
「この先子どもが生きていく上で指針となるような、あらゆることに関する知識をまとめておかなければならないのでは?!」といったような変な焦りが湧いてしまったりしていたのだが、本を読んで考えが改まった。

 

すべての親が、最期に何かをなす必要はない。ましてや何か残るモノを遺すことが唯一の正解とは限らない。ということ。
なにも遺せずに旅っていく患者の方もも多い。かたちとしては残らなくても、一緒に過ごした時間と思い出こそが子どもの心の中に残る宝物になる。

 

冷静に考えればそのとおりだ。日常こそが宝物なんだと、改めて感じさせられた。子育てや家事に仕事に追われながらバタバタと、しかし元気に過ごしている、今この毎日を大切にしたい。

 

そういった中でも、「レガシーワーク(思い出づくり)」と呼ばれる親から子への最後の贈り物を残そうとする、アイデアにも触れられていた。例えば、手紙や日記、子供にとって大事な節目(誕生日や成人式)に開けることのできる贈り物、映像記録、一緒に何かを作る工作と言ったもの。
そういえば、子どもが映った動画はたまに撮るけれど、親が映った動画はあまりないなぁ、と気がついた。データの管理が大変にはなるけれど、1年に1回ぐらいは、家族みんなが映った動画を撮っておくのも良いかもしれない。

 

「子どもに残すもの」について、これといった決まりはない。無理をして大きなことをする必要はない。そして、日常の光景こそが大切な思い出になる。ということが繰り返し書かれてていた。
健康で平和な日々がいつまでも続くとも限らない、それは誰にとっても同じこと。だからといって子どもに残せることが何か?と考えすぎずに日々を大切に生きようと改めて思うことができた本だった。

 

ちなみにそれでも、私が自分に突然何か合ったとしても、必ず子どもに残しておきたいと思ったものは以下の2つ。
・我が家の資産状況を整理したデータ
 これは子供と言うより夫に、だが…ちゃんと共有できていないのでどうにかせねば。反省。

 

・私が日々作っている家庭料理のレシピ
 Evernoteにランダムに詰め込んでいるけれど、子どもたちが見たい時に見ることができるように整理しておこうと思った。それだけ、子どもたちには食を大切に考えてほしい。食を大事にすることは幸せにつながると考えていて、自分の価値観が浮き彫りになった。

(ちなみに、食を大切にするとはどういうことか?が書かれた本「私が最近弱っているのは毎日「なんとなく」食べているからかもしれない」も読みましたが、ここまで極めるのはなかなか難しいなと思っています。)

関連記事:食を大事にしたい人、食育にもおススメ『私が最近弱っているのは毎日「なんとなく」食べているからかもしれない』


私と同じように「子どものために絶対健康でいなくては!親の自分になにかあったらどうすればいいの?!」と不安に思っている方はぜひ一度、読んでみてはいかがでしょうか。
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wmpicaco

2人の子どもを育てるアラフォーのワーキングマザー。転職経験なしの会社員。自分が本当にやりたい仕事はなんなのか?を模索しながら暮らしています。 詳しいプロフィールはこちら
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