「早慶MARCHに入れる中学・高校  親が知らない受験の新常識」を読んで最近の受験事情を探る

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教育

こんにちは、ワーママpicaco(@wmpicaco_)です。

現在上の子が小学校1年生の私、中学受験のことが気になっていて色々と本を読みあさっています。

そんな中、中学受験を検討する上では、中学受験をしなかった時に重要になってくる高校受験のことも知っていなくては、と思い、「早慶MARCHに入れる中学・高校 親が知らない受験の新常識 」という本を読んでみたのでそのことをまとめます。

私は特に子どもを「早慶MARCHに入れたい!!」という思いがあるわけではありませんが、高校受験、大学受験の最前線で指導をしている塾予備校講師の武川晋也氏と、中学受験指導を生業にしている矢野耕平氏の共著であるこの本は、最近の中学受験、高校受験の特徴を理解する上でとても参考になる本でした。


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1 過熱する中学受験市場

最近は中学受験の過熱がメディアやSNSでも話題になったりしていて、友達や親戚関係など自分のまわりでも中学受験を実際にしている子ども、中学受験を見据えている親は多いなと感じる。

本の中にも、実際に「首都圏の中学受験、市場は今、過熱化している」として以下のように数字で状況が示されていた。

・2016年以降は毎年私立中学受験者数、私立中学受験比率ともに伸長の一途を辿っている。

・2月1日は首都圏の私立中学入試が最も集中する日であり2019年の受験者は約4万人

 

またその理由としては以下が挙げられる。背景を知らなければ、子どもの人口が減っているのになぜそんなに受験者数が増えているのか?と疑問に思うが、これを知れば納得。

・都心部の小学生の数が増加していること

・2020年度、2024年度と段階的に行われる予定の大学入試改革の全貌が見えず、保護者たちの不安が高まっている

・2016年度から始まった文部科学省による大学合格者数抑制策により、主として首都圏の私立大学が難化している。またこれに伴い、この数年は浪人生の数が増加している。

状況を知った親たちはますます不安をつのらせ、競うように早い時期から中学受験塾に通わせることを考えるのだろう。

 

2 中学受験の危険性

これまでにも中学受験関連の本は読んできて一番感じていたのは、中学受験といっても子どもによって向き不向きがあって、子どもの成長度合いや特性によってどんな進路が良いのかを判断するべきだということ。だから、まだ低学年のうちから「中学受験をさせる」とか「〇〇中学に行かせたい」などと親が考えるのは筋違いなのだと思う。

この本でも以下のように、中学受験をさせることの危険性について書かれていた。

「中学受験で科目の楽しさや、自ら問題を解決することの喜びを知り、その結果一生の財産になる学びの姿勢が獲得できる可能性がある反面、学ぶことそのものが苦痛でしかないという態度を生み出してしまう危険性もはらんでいる。」

私も、子ども自身の進路について、親の思いの押しつけのようなことになることだけは避けたいと思う。普段の生活からも、子どもは些細なことでも意外と親の意図を汲み取って親の意向に合うように自分の思いを曲げることがあるなと感じる。例えば「子どもが受験をしたいと言い出した」と言う話も聞くけれど、それが本心でベストな選択とは限らない。

かといって、10歳前後の子どもにとってはある程度道筋を示さなければ自ら選び取っていくことはできないだろうし、難しい。

中学受験をサポートする親の関わり方についても以下のような注意が促されていた。

「辛抱強く子を見守り、時には適切なアドバイスを投げかけながら、6年生になったころからほんとうの意味で子に勉強面全てを任せる、アドバイスは塾にお願いする、というような状態を構築できると良い。

難関入試をくぐり抜けても中1の途中から学力が失速し始める子供達がいる。その共通点は中学受験の時に親がべったり勉強面に付き添っていた子たち。」

3 高校受験の傾向

高校受験の傾向についても勉強になることが多かった。私自身は、公立中学→公立高校と進学したこともあって、私立中高の受験のことはさほど、わかっていなかった。

本によれば、「普通の子が最も簡単に早慶MARCHの学歴を獲得できるのは高校入試。最大の理由は受験者層のレベルの違い」とのこと。

要は中学受験で優秀層が競争から外れ、高校受験では普通レベルの子でも早慶MARCHには合格しやすくなる、ということのよう。

「中学入試における偏差値50の持つ価値は、高校入試や大学入試におけるそれとは異なる。
実感として中学入試で男女御三家や、栄光聖光、筑駒、灘などの合格者は高校入試では出会うことが滅多にないレベルの優秀生」とも書かれていた。滅多にないレベルの優秀性..という言葉が強烈。じゃあ男女御三家に通うあの子もあの子も、そんなに優秀なんだな~、知り合いの子を思い浮かべて感心するばかり。

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そして息子と娘を育てる私にとって知っておいてよかった情報として、高校入試では男女で選択肢にかなりの差があるということ。

「女子の高校入試は選択肢が少ない。男子より受けられる学校の数が少ないし、難易度も高い。2022年度に豊島岡女子が高校募集を停止、渋幕も完全中高一貫化を見据え制服をリニューアルすると発表していて、高校入試で進学校へ、という選択肢そのものが女子については一段と少なくなってしまう。」

県立都立の名門校の受験生の多くは開成高校や国立附属高校との併願をしている」というのも昔とは違うと思った。自分が中学生の頃は、公立の進学校受験者で私立難関校を併願している子は少数派だったと思う。いまや公立高校の学区制度がなくなり、トップ高に合格しようとすれば、私立の難関受験レベルの勉強をしないと歯が立たないということなのかなと受け取った。

「公立名門校の受験生は公立校共通問題の対策に終始するのではなく、私立や国立附属の最難関校の合格に向けて、レベルの高い勉強をしてきたことを意味する。」との解説だった。

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また、うちがこの先、海外移住をする可能性は低いだろうと思いつつも、帰国生が高校入試に有利だという点もあまり知らなかったポイント。

「帰国生は高校入試、特に最上位高校の入試では大きなトクがある。
英語という科目に時間を割く必要がないし、面接や小論文でもネタが豊富でしっかり練り上げたエピソードを披露できることが多いから」

4 慶應の高校受験の知識

早慶MARCHの中では自分の出身大学なこともあって慶應に一番興味があるので、以下は備忘録的なもの。私は大学から入学したので、中高のことは未だによくわかっていない。

・SFCの高校枠

「帰国子女枠」と「首都圏以外の地域の中学在籍者向けの全国枠」のふた枠しかなくて首都圏に住むほとんどの中学生は受験できない。

・慶應ニューヨーク校

中3から高3までの四年制で、AOを含め年3回の入試がある。一定の英語力や経済的余裕があれば入りやすい。が、学費だけで年間500万円の出費を覚悟しなければならない。富裕層の裏技的な選択肢。

・早慶MARCH校の試験は難易度が高く逆転合格も多数起こる。従ってリスク分散の意味も含めて受験できる限りは多くの学校に出願し、合格証書をもらうことを目指すのが一般的。(慶應系、早稲田系、とまんべんなく何校も受験するということ。)

 

5 中学受験向きの子と高校受験向きの子

中学受験と高校受験、どちらが向いているのかな?と小学生の時点で見極めなければならないのだから難しい。我が子であっても、我が子だからこそ?、なかなか客観的な判断はできないだろう。この本に書かれた指針は、今後の子どもへの働きかけ方、という意味で参考になった。

「中学受験は子どもの意志でスタートすることなどほとんどないが、塾に関しては子が自らそこを選んだ、と思わせることが大切。
山あり谷ありで誰しもが1度は塾をやめたいなぁ、と言い出すもの。そんな時に、あなたが選んだ塾でしょとビシッと言える下地を作っておくことが肝要。」

塾選びに限らず、できれば自分で決めさせるのが一番良いとは思う。ただ、まだ視野の狭い子どもが、妥当な判断ができるか、というと簡単ではないので、「そう思わせる」という言い方になるのだろう。

「自ら学ぶ習う姿勢を持っている子は、成績をぐんぐん伸ばしていく、つまり主体的に中学受験勉強を進めていける子学ぶことを楽しめる子はびっくりするぐらい多くの知識を吸収していく一方、他者から学ばされる習わされる姿勢の子は連日のように塾へ通ったとしても、成績向上を望むのはなかなか難しい。」

これはまあ、そうだろうね.. まわりを見ていても、中学受験の塾が楽しくて自らどんどん勉強する子、というのがいるものなんだなと知った。

私自身は勉強が嫌いでいつもイヤイヤやっていたような記憶しかない。ただし大学受験のときだけは目標意識が強くて意欲的に取り組んでいたと思う。結局は自分の「やりたい!」と思う気持ちがあるかどうかなのだ。

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高校受験についても、「受験を自分ごととして認識できるかが大切。」というまとめ方だった。中学進学の時点で、自分の将来をこうしたいという意志を持つに至らなかったり、精神的な成長度合いが低い場合には、高校受験段階での成熟を願うばかり、という感じか?

 

我が息子(小1)の成長度合いがここで言う「受験を自分ごとと捉えられる」ような段階に達するとはとてもとても思えないのだが、子どもは気が付かないうちに、びっくりするほど成長していたりするものだとも感じる。成長を気長に見守るしかない。

「また、受験は落ちるものと捉えることも、重要。落ちる可能性を自覚した後に落ちたくないと強く願って初めて高校入試が自分ごとになる。

何を勉強したらいいですか?と質問したり、自分で考えることを放棄しているのは良くない。依存する先には自主的な思考力の減退しか待っていない。」

 

高校受験で最も点差がつきやすい科目は数学。」という情報も。

「数学が不得手ならば、帰国生並みに英語ができるか、国語が抜群にできるというような条件が揃わないとなかなか合格は難しい。」


早慶MARCHにこだわらず、うちの子、中学受験する?しない?と気になっている方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

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wmpicaco

2人の子どもを育てるアラフォーのワーキングマザー。転職経験なしの会社員。自分が本当にやりたい仕事はなんなのか?を模索しながら暮らしています。 詳しいプロフィールはこちら
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