スタートアップのベンチャー企業に応募したけど不採用となった話

ワーママpicaco(@wmpicaco_)です。

 新卒以来同じ会社に勤め続けている私だが、ワーママとして働き方について悩む中で、 スタートアップのベンチャー企業の採用に応募してみる、という出来事があった。結果、不採用となってしまったのだが、その経験を書いてみる。

応募のきっかけ

1.現在の職場への不満
2.キャリア停滞中の自分への焦り
3.憧れのベンチャーの採用情報、しかも「短時間勤務可」
1.現在の職場への不満

当時の職場はリーダーが独裁的で、ミスを責めるような雰囲気が蔓延しており、メンバーが疲弊していた。仕事量が多く、短時間勤務で残業もできない私はわき目もふらず、時にはトイレに行くのも我慢して「作業」に追われるような毎日だった。その生活が辛かった上に、やりがいや成長も感じられず、とにかく現状から抜け出したい、という思いが一番強かった。

2.キャリア停滞中の自分への焦り

新卒で入社し、ずっと今の会社で働いている私。これまで結婚・出産の節目で部署を何度か移動し、育休と復職を繰り返しているうちに、すっかりキャリアアップのプランを見失ってしまっていた。というより、そもそもキャリアアップなんてまともに考えてもいなかったというほうが事実だ。

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2回目の育休を終えてしばらくたったその頃、仕事に対して何か変えたい、変わりたい、と焦っていた。身近な存在である夫が初めての転職をしたことや、今や日本の大企業1社でしか働いたことがない人間は価値が低い、というような情報を目にしたりしたことも焦る気持ちを加速させた。

3.憧れのベンチャーの採用情報、しかも「短時間勤務可」

そんな時、twitterでふと、サービスが気になっていたベンチャー企業の採用情報を目にした。業務内容も自分の経験が活かせそうだった上に、「短時間勤務可」の文字が!

大企業にいると自分の仕事が大きなビジネスの中のほんの少しの範囲でしかなく、世の中に価値を生んでいる実感は沸きにくい。それに対しビジネスの全体を把握しやすく、自ら作っている感覚を味わえるであろう「ベンチャー」という存在に憧れの気持ちがあった。しかもそんなベンチャーで「短時間勤務可」なんてなかなかない。これはチャンスだ!と急にやる気のスイッチが入った。

応募のステップと経験談

1.WEBサイトのフォームから応募
2.履歴書と職務経歴書を送付
3.採用先チームとの面接
4.社長面接
5.採用チームとランチ
6.人事面接
7.不採用通知
1.WEBサイトのフォームから応募

私はすぐに指定あった応募フォームからプロフィールと志望動機、貢献できそうなこと、を入力し応募した。この時点では入力項目も少なく、スラスラと文章が沸いてきた。

2.履歴書と職務経歴書を送付

応募から数日以内に返信があり、履歴書職務経歴書を送付してください、とのことだった。転職経験のない私だったが、ネットでフォーマットも入手できたし、書いたことのない「職務経歴書」もサンプルを探しながら、育児・家事の合間をぬってなんとか書き上げた。やる気スイッチが入っている時は忙しくても時間もなんとか作ろうとするし、大したことしてこなかった、と思っていた職務経歴だったがなんとなくそれらしい感じにまとめあげることができるものだった。

3.採用チームとの面接

次はいよいよ面接。毎日必死で仕事をこなし、一目散に家に帰って家事をこなす生活をしていたが、明るい未来のため、と前向きな気持ちでなんとか時間を確保した。

小さなビルの1フロアーがその会社で、明るくオープンな雰囲気、これがベンチャー企業か、とワクワクした。訪問するまで誰と面接するのかは不明だったが、今回募集をしているチームメンバーの2名の女性が現れた。きっと年下であろうその女性たち、2人ともMacbookを持って私との会話内容をカタカタとその場で打ち込んでいた。やっぱりベンチャーはMacbookなんだな~、とか、自社では会議ならまだしも、面接中に話すそばからPCに打ち込むということはないな、こちらのほうがもちろん効率的、といった表面的なところに感心する私だった。

その場は緊張もさほどではなく、会話もはずみ、最後にはfacebookの連絡先を聞かれてfacebook上のお友達になる、というフランクさだった。私が採用されるかもわからないのにこんなにオープンなのか!と少し驚いた。

4.社長面接

ほどなくして次のステップに進んでください、との連絡。ここまではトントン拍子だった。再び必死の思いで時間を確保して、いよいよ社長との面接だった。メディアにも度々登場している社長、登場前から緊張していたが、お会いするとやはりオーラがあってますますドキドキした。

この面接での受け答えは、自分としても全然ダメだった。社長の質問は鋭く、私の甘さを突かれた印象だ。例えば、

「(この会社の)サービスを使ったことがあるか。」

→実はまだ使ったことがなかったのだ。今思うと、サービスを使ったことがなくてベンチャーに応募するなんて、甘かった。これから使ってみるつもりだと回答。

「自分が苦手だと思うことは何か。」

→得意なこと、できたことなどプラスなことばかり考えて行ってしまい、短所を聞かれたときに即答できなかった。冷静に考えると転職活動では自分の短所を押さえておくなんて基本ではないか。勢いでここまで来た私はタジタジとしていまい、言葉に詰まった後、なんとか回答したが、もはや内容を覚えていない。

(ワーママとしての経験を活かせると思う、という私の話に対し、)「ワーママは他にも沢山いる中で、あなたでないとできないことは何か」

→ごもっともだと思う。自分がワーママだワーママだ!とそれを売りにできるかな、ぐらい思っていたのだが、確かにワーママなんてごまんといるのだ。この質問にも苦し紛れに思いついたありきたりな回答しかできなかった。「これまでワークライフバランスや仕事の方向性について悩み、葛藤してきたことでユーザー(この会社のサービスはワーママがユーザーとなりえるようなものだった。)の気持ちに寄り添える」というようなことを言ったように思う。

また、大企業とベンチャーは全然違うから、そのギャップに耐える覚悟ができているか、ということも問われていたような面接だった。

社長は、

「メディアではベンチャーがキラキラしたように見えるかもしれないが、そう見せているだけ。実際はものすごく大変。大企業みたいにワークライフバランスなんて保障してしてあげられないし、金銭面でも同じ。」

ともおっしゃっていた。

その後、社長からは採用条件を明確に記載したメールが送られてきた。給与の希望として、最低、今の年収ぐらい、と希望していたのだが、それよりは低い金額だったし、交通費にも上限があった。

5.採用チームとランチ

全然ダメだった、と落ち込む私であったが、最初に面接した採用チームのメンバーから「ざっくばらんに会社のことお話ししますよ」と、ランチのお誘いがあったのだ。なんとありがたい。会社の昼休みに行ける距離ではなかったため、半休を取得してランチをしに行った。

社長面接後、私は自信をなくしていたし、ベンチャーは甘くない、という実態を垣間見て、仮に採用してもらえるとなっても本当に転職するかどうかの決意も揺らいでいた。採用ステップもどのようなステイタスになっているかよくわからなくて、社長からのメールに対して、私がそれでも採用を希望します、という決意表明をするべきなのか迷っていた。まだチャンスがあるからランチにお誘いいただいたのだろうか?でもあの面接の受け答えでは99%ダメだったと思う…と勘ぐりながらのランチだったが、チームのお二人は本当に明るく優しくて、聞きたいことも聞けてクリアになり、憧れの気持ちが強まった。

他の応募者もいて、その方々の採用ステップとの兼ね合いもあるようで、このまま連絡を待っていればよいとのことだったので、転職の決意を固めつつ、待っていた。夫や両親にも話をして、やりたいなら応援する、と言ってもらえていた。

6.人事面接

しばらくして、最終の人事面接に進んでください、との連絡がきた。期待はしていたものの、意外だった。最終ということは採用の可能性があるのか?そうなると、退職の時期や段取りも気になりはじめた。

再び、どうにかこうにか時間をやりくりして、面接に向かった。すると担当の人事の方が、なんとも歯切れの悪い様子だったのだ。時期の調整や最後の手続き的な話になるわけでもなく、改めて連絡します、といった内容を繰り返すばかりで、10分程度の短い時間で終了した。この面接は必要なかったと思う。他の応募者の方との調整で時間稼ぎだったのであろうか。この時点で私に採用の可能性があったとは、ほとんど思えなかった。

7.不採用通知

メールで不採用通知を受け取り、今回の転職活動は終了。

振り返ってみて

今回の社長は、私の「甘さ」を見抜き、その会社で働くことが本当に私の希望なのか、というところも含めて判断し「不採用」との結論を出してくれたのだ感じた。人材不足でとりあえず採用してみて、合わなければやめてしまっても仕方がない、という経営者もいるであろう中で、従業員の人生を背負えるか、というところまで考えているやり方なのだと思う。そんな素敵な方とお話しできただけでも良い経験になった。私には覚悟が足りなかったし、この時点では不採用でよかったのではないかと思う。

その後、社内で職場を異動し、現在は「とにかく現状を抜け出したい」思いからは解放されている。このブログに悩みや経験、考えをまとめるつつ、引き続き働き方については模索中である。

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保育園に通う2児を育てるワーキングマザー。新卒から10年同じ会社に勤め、仕事はお金のためだとしか思ってこなかった。産後、我が子と離れて過ごす時間をそんなふうに使うのはもったいないと思うように。仕事について、やりたい事について、模索中。詳しいプロフィールはこちら